2023年11月3日、世田谷区にある馬事公苑の改修工事が終わり一般公開されました。リニューアルオープンのイベントが11月3日~5日の3日間にわたって行われ、私は2日目(11/4)に参戦!前回の記事では新しくなった施設や設備について書いたので、今回はイベントについてレポートしたいと思います。
結論からいうと、いろいろ見ているうちにウズウズしてきて「あ~!!馬乗りたい~!」と、(いい意味で)なってしまうイベントでした!
さっそく、そんなイベントの内容について、私が当日見ることができた演目を中心に書いていきたいと思います。
INDEX
- 大注目!華麗なる流鏑馬
- 馬とのふれあいパレード
- 中高生による軽乗のパフォーマンス
- 馬場馬術の解説付きエキシビション
- 障害馬術は若手選手がオリンピアンに挑む!
- 超器用!トリックホースショー
- 「推しやすい」環境を希望(笑)
大注目!華麗なる流鏑馬
最初に見に行った演目は流鏑馬。そもそも流鏑馬を見るのが久しぶりだったし、以前下記の記事で取材させていただいたHORSE TEAM GOCOOさんの馬も3頭参加しているということでとても楽しみにしていました。
GOCOOさんに聞いたところ、この日流鏑馬に参加していたのは半血種のロアッソ君、アパルーサのダーク君、アンダルシアン系ミックスのジュジュちゃんとのこと。
流鏑馬には以前から憧れがあり、体験教室にも参加したことがあるけれど、弓はとても重いし、矢を番えるだけでも難しいし、速歩の流鏑馬でも全然的に当てることができませんでした。このスピード(上の動画)で矢を的に当てるなんて神業すぎる。
今回の流鏑馬は苑内の走路を使って行われたのですが、始まる30分以上前から走路のまわりで席取りがはじまるほどの人気でした!
馬とのふれあいパレード
昼過ぎからは、しばらくメインアリーナでの催しが続きます。
初っ端の「馬のふれあいパレード」は、馬場のラチぎりぎりをいろいろな種類、仕事の馬が歩いてくれます。お客さんは馬の鼻などをなでることができ、なかなか馬に触る機会のない昨今、直に馬に触れ、その暖かさを感じることのできるすてきな企画でした。
残念ながらすべての馬を写真におさめることはできなかったのですが、ミニチュアホースからばん馬まで、多種多様な馬が大集合!いろんな種類の馬を比較しながら見ることもできて、おもしろいなと思いました。
1つ、パレードの割と最初の方に「お尻は触らないで」という主旨の放送がありました。それはとても大事なアナウンスなのですが、普段馬に触れたことのないお客さんの中には「ん?結局(馬を)触っていいの?ダメなの?」と戸惑う人たちが結構いたので、もしまたこういう機会があれば、最初に「こうやって触ってみてね、ここは触らないであげてね」の大々的な(?)説明がある*1と、馬に不慣れな人ももっと参加しやすくなるかもしれないなと思いました!
中高生による軽乗のパフォーマンス
パレードのあとは中高生による軽乗(けいじょう)!軽乗では、調馬索を使って駈歩をしている馬の上で人間が立ち上がったり、ヨガみたいな難しいポーズを取ったりします。
下の写真はベテラン高校生の演技ですが、中には軽乗をはじめて数か月の中学生もいた*2ようで驚きました!若いってすばらしい…。そもそも私は、この体勢を地面でやったとしてもキープできん…!
馬場馬術の解説付きエキシビション
この日の馬場馬術エキシビションでは、ハーフパスやピルエットといった馬場馬術のワザ一つひとつをトップライダーたちが実演!
わかりやすい解説付きだったので、馬術になじみのない人でも楽しめたのではと思います。みんなで手拍子をしながら見ると、会場に一体感が生まれて、より楽しく感じられました。
ちなみに、イベント初日は馬場馬術ファンみんなの憧れ!北原広之選手と林伸伍選手のパドドゥが行われたそう。これを見逃したのはかなり惜しかったけれど、公式から動画を出してくれることを願っています…!
障害馬術は若手選手がオリンピアンに挑む!
障害馬術のエキシビションでは、東京オリンピックのときに日本で89年ぶりの入賞(6位)をはたした福島大輔選手と2名の若手選手の方(…と解説の北原さんが言っていた、と思う…!)が対決する形式が取られたのがすごくおもしろかったです!
解説の北原さんいわく、飛びにくいちょっといじわるな?完歩に設定された4つの連続した障害を飛ぶのですが、最終障害はオリンピックの障害(165cm)よりも高かったりしました。
数日前にコンビを組んだ馬に乗って、175cmの障害をクリアしてしまう福島大輔選手は圧巻で素晴らしかったし、挑戦者のエネルギッシュな飛越にも元気をもらうことができました!
飛越の瞬間のかっこよさはもちろんだけれど、個人的には大障害を飛び越えたあとのそれぞれの喜び方がとても印象に残っています。
飛び終えた瞬間に両手を手綱から放して嬉しさ爆発!みたいな挑戦者選手(お名前わからず、変な呼び方ですみません…)と、飛び終えて馬が完全に着地してから、バーが落ちていないのをちらっと目視確認し、右拳を突き上げる貫禄の福島選手。どちらも真剣さが伝わってきたし、予定調和ではない、ライブ感のある展開も相まって見ているこちらも興奮してしまいました。
ガッツポーズ等が禁止のスポーツもあるし、その理由も理解はしているのですが、選手の皆さんのこういう素敵な表情を見ることができるし、撮る側としてはフォトジェニックでありがたいので(笑)、馬術では禁止でなくてよかったな~とこっそり思ったりしました。
超器用!トリックホースショー
続いて見ることができたのは、トリックホースショー。大きな馬が小さな箱の上に4本の足で乗ったり、椅子に座ったり。本当に器用なパフォーマンスを見せてくれます。
競馬に向いている馬、馬場馬術に向いている馬、障害馬術に向いている馬…いろいろあると思いますが、こういった細かな芸をする馬の適性って調教の初期ではいったいどういうところを見るんだろう…?気になります!トレーナーの方にいつか取材してみたいです。
この他、オリンピアントークショーやミニチュアホース展示(こちらはメインアリーナではなく場所はサクラスクエア)などを見て帰路につきました!
「推しやすい」環境を希望(笑)
話が前後しますが、昨年末に前述の福島大輔選手を取材させていただく機会(下記)に恵まれました。その中で、馬術もフィギュアスケートのように演技を見る、選手を推すといった楽しみ方があってもいいよねという会話をしたことをよく覚えています。
最近でいえば、自分は将棋を指さないけれど、試合を観て、棋士を推す将棋ファン「観る将」というのも流行っています。(将棋なんて縁のない世界だったけれど、実際にひょんなことから、私はいま、渡辺明棋士を推しています笑)
今回のイベントでは、実際に「あの選手素敵だな」とか、「あの馬カッコいいな」とか、そういうふうに思える場面が多々ありました。撮影した写真を自分のInstagramに載せると、馬術とは無縁な友人からも「この選手いいね!(意訳)」的な反応があったりも!
ただ馬術の場合は、後で振り返ったときに選手や馬の情報が見つけにくいことが多いので、ホースショーもバレエ公演のパンフレットのように、出演者の顔写真と簡単なプロフィール(馬も含む!)が掲載されたものがあったらうれしな~と思いました!!*4。(推しやすさ大事!)
ちょっと余計なことも書いてしまいましたが、久々にホースショーを見に行って、非常に充実した1日を過ごすことができました!そして、冒頭にも書いた通り、(翌日に乗馬のレッスンが控えていましたが、それでも!)今すぐ私も馬に乗りたい!という気持ちでいっぱいになりました。
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不躾にたくさん書いてしまいましたが、本当に楽しいイベントでした。関係者の皆さま、ありがとうございます!今後も馬事公苑で一般の人も楽しめるイベントがたくさん実施されることを楽しみにしています!